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それが答えだ [本]

図書館で予約していた、乃南アサさんの「いちばん長い夜に」がやっと借りれた。
予約入れてから長かった~。
もともと人気のある作家さんだし、発売したては予約が入るのは当然としても、これほどまでに待たされたのは、このシリーズの1作目「いつか陽のあたる場所で」が、今年の初めにNHKでドラマ化されてしまったからだと思う(いつ予約いれたか、忘れたぐらい前ですよ)。

1作目「いつか陽のあたる場所で」は何となく図書館で手にとって、
2作目の「すれ違う背中を」も、続きとは知らずにこれまた図書館で手にとって…
で、3作目のシリーズの完結編は、図書館で予約…という、売り上げに貢献してない私が感想を述べるというのもなんですが…。

よかったです。

乃南アサさんは、「罪」を書くのが上手な作家だなぁ。

2作目までは、設定は波乱万丈なものの、2人の女性の暮らしを淡々と描くスタイルでしたが、完結編は、それまでのシリーズとは結構趣が異なります。

アマゾンレビューをあとから読むと、1、2作目の雰囲気が好きだった人は、3作目が「ちょっと…」という感想を持った人も多かったみたいですが、私は素直に「よい」と思いました。

最近、安易に見える犯罪が続いていますが(いや、どんなに同情すべき理由があったとしても)、主人公の1人、綾香さんがシリーズ完結編で悟った「罪」、それがすべての答えだと思う。

いっぱい感想を書きたいのですが、あまり書くとこれから読む人によくないと思うので、中身に触れるのはやめときます。

ぜひ、シリーズ1作目から読むことをお勧めします。

絵を描く人のことば [ミュージアム]

龍谷ミュージアムで開催していた「平山郁夫悠久のシルクロード」展を
昨日、やっと見てきました。
なんと最終日の駆け込みです。
http://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/sp.html

「龍谷ミュージアム」って初めて聞くけど、どこにあるの??
「深草かなぁ?」と思って調べてみたら、
西本願寺の真向かい、ってことは、えーっと、家からだと、京都駅に出るのがいいのかな。。うーむ。
と、ちょっとめんどくさくなって、せっかく券をもらったけど、
行くのやめようかなぁ…、なんて思っていたのですが、行って良かったです。

ミュージアムの規模といい、企画内容といい、混み具合といい、
すごくいい感じのおさまりの展覧会でした。

平山郁夫画伯って、でっかーい絵を描いてはるイメージが強かったのですが、
スケッチがすっごく素敵でした。線が力強くてびっくりするほど綺麗。
もちろんでっかい絵の迫力もありましたが(72歳のときに描かれた大作も展示されてました)。

あと、取材にいったところをマッピングしたものが展示されていたのですが、
取材した場所イコールシルクロードになってるやん!
すごいバイタリティー。

絵だけじゃなくて、仏像やシルクロードのコインや宝飾品なんかも、展示してあって、
博物館的な楽しみもありました。
また、さすが仏教系の大学の展示らしく、
これは仏教のどういうシーンかという説明も、分かりやすかったです。
(下地として、池上彰さんの仏教の本を読んでたし、ちょっと前に偶然テレビで、奈良博の学芸部長が、仏像について説明していた番組を見たせいもあるかもしれないけど…)。

そして、特筆すべきは、ミュージアムシアター!
話題の4Kプロジェクターで上映された「平山郁夫画伯の画業」が良かった。
といっても実は、「平山郁夫画伯の画業」は4Kプロジェクター用の高精細画像ではなかったのですが^^;。
それでもすごい迫力でした。

原爆後遺症に苦しみながら、なかなか描くことのできなかった原爆をテーマに描いた広島生変図はプロジェクター越しでも圧倒的で、でもなんか静かで、見てたら、泣きそうになった。

東京藝術大学の学長を長く務めてはったので、若い人に向けた本も書いてはります。
東山魁夷さんの「日本の美を求めて」もよかったけれど、この本も良さそう。読んでみます。

ぶれない―骨太に、自分を耕す方法

ぶれない―骨太に、自分を耕す方法

  • 作者: 平山 郁夫
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 単行本


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