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コピー1000本ノック!体育会的コピーライティング [コピーライティング]

ほぼ日刊イトイ新聞のトップページに、糸井重里さんが日々感じたことを短文で書き綴っている「今日のダーリン」というコーナーがあります。
ときどきチェックしては、フムフムと思っているのですが、少し前に「キャッチフレーズを100本書け、みたいなやり方はよくない…」というような内容の文章がありました。
さらっ~と読んだだけなので、もう一度、どういう意図なのかちゃんと原文を読み返そうと探したら、見つからない!知らなかったのですが、このコーナー、アーカイブがないんですね。。とほほ。

検索してみると、ブログに引用されたものやTumblrの切れ端のようなものは見つかるのですが、全文ではないので、正確な意図がつかめない。

ぬー、油断した。
なんとなく、、の記憶をたどると…(私の解釈がまじってます、正確ではありません!)、
スポーツ選手が足腰を鍛えるために、「走り込み」をするというのと同じような感覚で、昔は、「キャッチフレーズを100本書け」と教える先生がいっぱいいた。でも、スポーツ選手が走り込みをして身体を鍛えるのと、コピーライターが100本コピーを書くのとは違う。100本書いても、ことばの順番の組み合わせを、手間ひまかけてやるだけになってしまい、上達するわけがない。つまり、コピー100本ノック的なやりかたよりも、深く考える練習をたくさんしたほうがいい。
て、ことを言っていたような。。

確かに、「コピー100本書いたどー!」というのは、やった気にはなれるけれど、まぁ、数をそろえて満足しがちにはなるかなぁ。。ただね、やる意味がないとは、私は思わないんですよね。
深く考えるための方法というか、自分の可動域を広げるために、数をこなすってのもアリだと思う。

仲畑貴志さんの事務所では、新人コピーライターに、「朝までにコピー500本」というのをやることがあるそうです。これは、壮絶!

締め切りが翌朝10時までらしいので、会社から帰ってきて、ご飯食べて、お風呂入って、「さー、やるか」とスタートしたのが8時だとして、次の日の通勤時間やらなんやらを考えたら、約12時間ほどで500本のコピーを書く。1分半に1本ぐらい書かないと達成しない(!)計算になるんだそうです。

--『みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。(勝つ広告のぜんぶ)』より引用--

 まず、書きはじめから100本ぐらいはいわゆるクリエイティブをやる。個性を見せようとするのだ。
 つぎに、時間の経過に驚き、ペースを上げようとしてどうするか。かつて目にしインプットされたコピーを、無意識になぞって書く。それで200から300近くを、夜も白々と明けようとする頃までにやっつける。
 そして、残りの100。これが塗炭の苦しみとなる。フルマラソンのラスト10キロぐらいか。もうフラフラ。思考もとんでいる。だからとりあえず、それがコピーになっているかどうかなんて関係ない。自動筆記状態。論理矛盾なんてのもどうでも良い。読めるもの、文章のようなものが、原稿用紙に1行でも増えれば良いという領域である。
ところが、ここで書かれた1行1行は恐ろしい。その人の内面の1行1行なのだ。(後略)
--引用終了--


私も体力のあるうちに一回チャレンジしようかな。
でも、これ、書くだけじゃなぁ。。
仲畑さんが見てくれるってのが、価値があるわけで。。
実際、「朝までにコピー500本」をやると、仲畑さんの調子も悪くなるそうです。
そりゃそうかも・・・。
私の内面かー、見てみたいような、見るのが怖いような。。

ちなみに、糸井重里さんの文章、最初に見つけたTumblrの切れ端は、以下でした。
--------------------
この「走り込み」のマネをして、
昔は、「キャッチフレーズを100本書け」だとかね、
そういうことを教える「先生」がいっぱいいました。
100本も書いたって、ことばの順列組み合わせを、
手間ひまかけてやるだけになっちゃうんだから、
なんにも上達なんかするわけないんですよね。
それよりは、たとえば、
「3つの視点から、商品をよく見てみよう」
なんてことをゆったりと考え続けたほうがいいでしょう。
でも、そういうほんとに有効なことよりも、
「ぜいぜい、はぁはぁ、100本、書いたぜぇっっっ!」
みたいなことのほうが、やった気になれるんですよね。
企画書をいっぱい書くとか、コピーを何本も書くって、
「走り込み」と似ているようで、まったくちがいます。
--------------------

でも、この切り方だと、なんかちょっと足りない…「こんな印象だったけか?」と思って、探したら、

--------------------

「走り込み」と似ているようで、まったくちがいます。

「とにかく走れ」と同じように有効な力量の上げ方、
なにかあったら、いいだろうなぁと思います。
簡単にはわからないけど、考え続けたほうがいいですね。
-------
という文がくっついてるのが見つかった。
この最後の1文が大事やん!

「簡単にはわからないけど、考え続けたほうがいい」
これですよ。

あの日の文章で一番大事なところは、糸井さんクラスの大御所が、「コピー100本なんてナンセンス!って言ってるぜ!」ではなくて(まぁ、そういうことも言ってるけど)、「(力量をあげる方法は)簡単にはわからないけど、考え続けたほうがいい」って言ってるってことだと思うのだけど。
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